
くし切りだんごを食べ、おめかしした富士山や南アルプスの絶景をたっぷりと楽しんだあとは、緑の木々に囲まれた厳かな空気に包まれる「奥之院思親閣」へとお参りに向かいます。

ここは、日蓮宗の開祖・日蓮聖人が身延山で過ごした9年間の暮らしの中で、ひときわ深い祈りを捧げた特別な聖地なんだとか。

重厚な仁王門をくぐると、さっきまでの観光地の賑やかさが嘘のように、ピリッと張り詰めた神聖な空気に包まれます。

「思親閣」という名前の通り、このお堂は日蓮聖人が故郷の房州(現在の千葉県)にいる亡き父母を偲んで建てられたそうです。
聖人はこの標高1,153mの山頂まで何度も登り、遥か東の空を眺めてはご両親や恩師の供養を捧げたのだとか。
もちろん当時はロープウェイなんてありません。私はたった7分で山頂まで運んでもらったうえ、「景色すごい!」「だんごうまい!」などとはしゃいでいましたが、聖人は毎回、舗装もされていない山道を歩いて登り、ここで祈りを捧げていたのです。
...... なんだか急に、自分の煩悩まみれっぷりが恥ずかしくなってきました(笑)。

境内で特に圧倒されるのが、日蓮聖人自らが植えたとされる4本の巨大な杉(御植樹杉)です。なんと樹齢は約750年!

天を突くように伸びる巨杉は、とにかく大きいの一言。写真に収めようとしても全体がなかなか入らず、見上げ続けていたら首が痛くなりそうなくらいでした。それでも思わず足を止めて見入ってしまう存在感です。「親孝行の杉」と呼ばれているそうで、ありがたいパワーをいただきつつ、自分もたまには親孝行しないとな……と思ったのでした(笑)。
山梨・静岡を征服するあの面々と、なぜか手書きの時刻表
心が洗われたところで、そろそろタイムリミットの時間が近づいてきました! 最終ロープウェイに乗り遅れたら大変なので、早めに山頂駅へと戻ります。
出発を待つ間、駅の売店を物色してみると……出ました、ここにも『ゆるキャン△』のお菓子やグッズがズラリ!

山梨県や静岡県の観光地には、本当にどこにでもゆるキャンの方々がいらっしゃいますね。完全にこのエリアを征服されています(笑)。
ふと、ロープウェイの時刻表に目をやると、ある違和感が。

……なぜか「16:40」の最終便だけ、めちゃくちゃ手書きなんですけど(笑)。
え、大丈夫ですよね? ちゃんと来ますよね……?と心の中で密かにツッコミを入れていたら、無事にゴンドラが上がってきてくれました。良かった~!

さらば、身延山山頂! 絶景とご当地グルメ、そして奥之院の静寂を堪能した1時間でした。
再びロープウェイに揺られて、一気に山麓の「久遠寺駅」へと戻ります。ここからは、身延山観光のもう一つの主役であり、圧倒的なスケールを誇る日蓮宗の総本山「身延山久遠寺」の境内巡り。……そして、あの伝説のスポットが目の前に立ちはだかります。
(つづく)↓