
伊東温泉の中でも、圧倒的な湯量と「素泊まりひとり旅」への深い理解で知られる「お風呂ずきの宿 大東館」。
実際に泊まってみて感じたのは、ここは単なる「昔ながらの温泉宿」ではなく、“温泉好きが本当に欲しい自由”をとことん大事にしている場所だということでした。
誰にも急かされず、好きなだけお湯に浸かって、疲れたら部屋でごろごろして、また温泉へ。
そんな、ひたすら怠惰で幸せな時間を過ごせました!
1. 温泉好きにはたまらない「14時イン・11時アウト」

まず嬉しいのが、チェックイン・アウト時間の絶妙さです。
14時にチェックインして、まだ静かなお風呂へ直行。
湯船でぼーっとして、部屋でごろ寝して、またお風呂へ。翌朝も11時ギリギリまで二度寝と温泉を繰り返せます。
たった前後1時間の違いなのに、「あと一回入ろうかな」が叶うだけで、温泉旅の満足度ってこんなに変わるんだな……と実感しました。
2. 全国屈指の湧出量を誇る「パーフェクトな源泉」

伊東温泉は、実は全国でも屈指の湧出量を誇る温泉地。そのポテンシャルを全力で活かしているのが大東館です。
3本の自家源泉から湧き出すお湯は、合計で毎分297リットル。家庭用浴槽なら1分で満タンになるレベルの湯量です。
そのため、大浴場はもちろん、貸切風呂、さらには客室の蛇口から出るお湯まで、「加水・加温・循環・消毒なし」の源泉100%掛け流し。
「パーフェクトな源泉」と呼びたくなるくらい、お湯への本気度がすごい宿でした。
- 開放的な大浴場
「流れ湯」と「京の湯」の2種類があり、男女入れ替え制。天井が高く、広々とした浴槽にお湯が絶え間なく注がれています。
「ぬるい」と「あつい」に分かれているのも最高で、体温に近いぬる湯に延々と沈んでいられます。 - 3つの無料貸切風呂
予約不要で、空き状況はロビーや廊下のランプ付き掲示板で確認可能。
「空いてる!」と思った瞬間にそのまま入れる気楽さがあります。
- 五右衛門風呂
本物の防空壕を抜けた先にある、ちょっと秘密基地みたいなお風呂。
足元から新鮮なお湯がしんしんと供給されています。
- 寝風呂
湯船の底に敷かれた玉砂利が背中に心地よく、気づくとかなり長居してしまいます。
- 貸切露天風呂
副支配人さんの手作りという石組みの露天風呂。自然の空気の中で、溢れ続ける源泉を独り占めできます。
- 五右衛門風呂
3. ひとりには十分すぎる、居心地の良い「おこもり」空間

今回泊まったのは10畳の和室。ひとりには十分すぎる広さで、到着した瞬間から完全に「だらけモード」に入れます。
館内には昭和の空気感が色濃く残っていますが、必要なインフラはしっかり整っていて、館内や客室はどこもきれいに手入れされています。 「こういうのがいいんだよ……」と思える落ち着きがあるんですよね。
- 無料Wi-Fi・テレビ・冷蔵庫・エアコン完備
快適なお部屋で、湯上がりにだらだらとテレビを見たり、本を読んだり。自分時間をゆったり過ごせます。
- 最初から敷いてある布団
部屋に入った瞬間、もう布団が敷いてある。これが本当にありがたい。
スタッフさんの出入りを気にしなくていいので、「今日はもう社会復帰しなくていいや……」という気持ちになれます。 - 作務衣でリラックス
館内着は、浴衣と作務衣タイプから選択可能。
作務衣は、はだける心配をせず、湯上がりにそのまま布団へ転がり込める気楽さがあって好きなんですよね。
4. 自由すぎる「素泊まり夕食」のすゝめ
大東館には夕食の提供がありません。
でも、それを「不便」と感じるどころか、むしろ「自由だ……!」と思ってしまうのが、この宿のすごいところです。

ロビーには手作りの飲食店マップ。

お部屋には周辺グルメガイドや出前メニューも充実。

さらに1階の電子レンジも自由に使えて、自販機ではカップ麺の販売まであります。

「好きなものを、好きなタイミングで食べてくださいね」という、宿側のスタンスが徹底している感じ。
外へ食べに行くのも楽しいですが、「今日はもう湯上がりに一歩も外へ出たくない……」という日もありますよね。
そんなときは、伊東駅近くの「田中屋製麺所」などで“ご当地の味”を仕込んでおくのがおすすめです。

私はここで伊東温泉焼きそばを買ってからチェックインしました。

湯上がりに作務衣姿のまま、好きなものを好きなタイミングで広げる。
この気楽さを知ってしまうと、もう普通の旅館スタイルには戻れなくなるかもしれません。
5. 朝風呂のあとは、日替り手作り朝食を
朝風呂で心身ともにリフレッシュしたあとは、お待ちかねの朝食タイムです。

大東館の朝食は、7時から9時半まで。1階のロビーラウンジでいただくスタイルです。
こちらの朝食は、無料サービスの「簡単洋風スタイル」。公式HPには「ごめんなさい、和食のご用意はございません」と控えめな記載がありますが、いえいえ。無料なのに謝る必要なんて全くありません! 朝食の内容は、なるべく地場産の新鮮な野菜を使った日替わりメニュー。 公式によれば「3人のお姉さん達!?が、交代で自慢の味を手作り」しているのだとか。

パンはセルフで焼けるのですが、ここのトースター、火力がかなり強めなのかも? 目の前でバターロールを焦がしてしまっている方を2人も見かけてしまったので、私は「超慎重に」焼き加減を見守りました。みなさんも「焦がしびと」にならないよう、目を離さないようお気をつけください(笑)。

この日のメニューで特にお気に入りだったのが、エビチリみたいな甘辛い一品。さらに無料とは思えないコーヒーゼリーのミニデザートまで。そして、個人的に嬉しかったのが「ホットミルク」。温冷両方用意されている宿は意外と少ないので、心もお腹もポカポカになりました。ご馳走様でした!
温泉と「放っておいてくれる贅沢」を求めるなら
大東館は、至れり尽くせりの高級旅館ではありません。でも、「誰にも邪魔されず、最高のお湯に浸かり、好きなものを食べる」という、温泉好きのわがままを真正面から叶えてくれる宿です。
圧倒的な湯量と誠実な源泉掛け流し。そして、必要以上に干渉しない距離感。「ただただ、良いお湯に浸かりたい」「ひとりで気兼ねなく、温泉と向き合いたい」そんな気分のときに、大東館は本当にしっくりきます。
カレンダーに空室を見つけたらラッキー。お湯に呼ばれている気がして、つい泊まりたくなってしまう宿です!
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次回は、1泊2日の伊東温泉ひとり旅・全38記事のまとめ編。
湯煙まみれで歩き回った伊東+αの旅を、最後にゆるっと振り返ります。