北川であじ鮨に振られ、空腹も限界。伊東駅に到着した私が「今度こそ、ここでしか食べられないものを!」と鼻息荒く向かったのが、駅から徒歩2分の「伊豆鮮魚商 まるたか」です。

お目当ては、伊東の伝統食であり“幻の魚”とも呼ばれる「うずわ」。 正直、「うずわって何……?」という状態のまま、勢いで暖簾をくぐりました(笑)。
伊豆産へのこだわりが強すぎるメニューたち
平日の13:30過ぎということもあり、行列必至の人気店ですがすんなり入店。ラッキー!

メニューを見ると、「大間の本まぐろ買いません!伊豆産まぐろ丼」という尖った名前の丼や、伊東の郷土料理「ちんちん揚げ」など、気になるものばかり。

でも、ここは初志貫徹、看板メニューの「うずわ定食」を注文します。
ちなみに「うずわ」とは、伊東周辺での「宗田鰹(ソウダガツオ)」の呼び名。血合いが多くて傷みやすいため、水揚げされる現地でしか生では食べられない、まさに地産地消の貴重なお魚なのです。そのため遠くへ流通しにくく、伊東周辺でしか味わえない“幻の魚”とも呼ばれているのだとか。
「うずわ定食」三段活用の儀式
注文からわずか2〜3分で着丼。早っ! 運ばれてきたのは、細かく叩かれた赤いうずわの身と、たっぷりの青唐辛子。

お店推奨の「正しい食べ方」に従っていただきます。

【前口上:まずは感謝。】
心を落ち着かせて、漁師さんとうずわさんに感謝の意を捧げます。(と言いつつ、箸はもうスタンバイ済み)
【其の一:青唐辛子醤油でそのまま。】
うずわを三等分して、刻んだ青唐辛子を醤油に混ぜる。

そして、うずわの身に絡めて一口。……う、美味い!!
普通のかつおよりもずっと濃くて、赤身の旨みがギュッと詰まった感じ。
青唐辛子のピリッとした刺激が、うずわのその濃厚な旨みを一気に引き立てます。
ねっとりと舌に絡みつくような食感が最高。
【其の二:豪快に丼で。】
うずわと青唐辛子醤油をよく混ぜ、あっつあつのご飯にドーンとのせてかき込みます。

気づけばご飯がどんどん消えていく……。
「あれ?さっきまで山盛りじゃなかった?」と、自分でも戸惑うレベル。
まさに「ご飯泥棒」!
【其の三:最後は熱々のだし茶漬け。】
少し残しておいた身とご飯に、店員さんがやかんで注いでくれる熱々の出汁。

ジュワッと湯気が立ち上り、さっきまでパンチの効いていたうずわが、ここで一気に優しい表情に変わります。
一口すすれば、ほっとするような安心感。
ガツンと始まって、最後はやさしく締める。この流れ、ずるい。
ピリッと辛口なのは、青唐辛子だけじゃなかった
「はぁ、美味しかった……」
思わず小さくため息が漏れるほどの満足感。
このまま昼寝したら、たぶん最高の夢が見られる気がします。
……いやいや、旅の途中でした。
「さて、そろそろ次の目的地へ向かわねば」と、ふと店内の時計を見ると……あれ?そんなに時間経った!?

慌ててスマホで確認すると、全然時間が違う。よく見ると、時計の下にこんな貼り紙が。
「この時計はあてになりません。石破(カ)総理と同じくらいあてになりません。自分自身を信じてください。」
……思わず吹き出しました。青唐辛子くらいピリッと風刺が効いてます(笑)。
お腹も心も満たされ、自分自身(とスマホの時計)を信じて次の目的地へ向かうことにしましょう。
次回、リフトで空へ。
伊東の絶景スポット・小室山へ向かいます!
つづく↓