なまこ壁に漆喰芸術、歴史ある町並み……。
松崎町の魅力にたっぷり触れてきましたが、最後はやっぱり「花より団子」。
実はここ松崎町、「桜の葉の塩漬け」生産量日本一の産地なんです!
桜なら何でもいいわけではなく、香りが強くて葉が柔らかい「オオシマザクラ」という種類が使われているそうで、その全国シェアはなんと約7割。年間およそ2000万枚もの桜葉がこの町から全国へ旅立っています。
私たちが春に楽しんでいる桜餅のあの香りは、この町で丁寧に育てられ、漬け込まれた「塩漬けの葉」から生まれていたんですね。まさに「桜餅の聖地」です。
産地ならではの呼び名「桜葉餅」
伊豆の長八美術館から徒歩10分。やってきたのは、桜葉餅の名店「桜味堂」さん(松崎町を代表する老舗和菓子店のひとつ)。

一般的には「さくらもち」と呼ばれますが、産地の松崎では敬意を込めて「桜葉餅」と呼ばれています。

当初はお土産に買うだけのつもりでしたが、お店に入るとふわりと良い香りが……。
こちらは喫茶スペースがあり、その場で食べることもできます。

「やっぱり、ここで出来たてを食べたい!」
バスの時間まで残りわずかですが、食欲には勝てません(笑)。
驚愕!葉っぱ「2枚」の贅沢包み

注文したのは、桜葉餅と抹茶のセット。
出来上がるまで店内のお土産スペースを見て待ちます。

桜葉を使った商品が色々と並んでいます。

「桜の葉の塩漬け(50枚入)」も売っていて、どう消費して良いのか分からないけど、ちょっと欲しくなります(笑)。
そんなことを考えながら待つこと5分。

登場した桜葉餅を見て、思わず二度見しました。

一般的な桜餅は葉が1枚ですが——
……葉っぱ、2枚。
普通は1枚で包まれてますよね?でも、松崎の桜葉餅は、餅を包むための葉ではなく「葉を味わうための桜餅」。香りを最大限に楽しむために、贅沢に2枚使いでサンドされているんです。なんだか、神々しい……。
三位一体の爆発的な美味しさ
もちろん、この2枚を剥がさず一緒にいただくのが松崎流。
さっそく、葉っぱごとパクり!
……なにこれ、めちゃくちゃ美味しすぎる!!!
- 二枚の葉の魔法:香りの濃度が違います。葉の塩気が、あんこの甘みを極限まで引き立てる!
- お米の粒立ち:中は道明寺タイプ。蒸し上げたもち米のひと粒ひと粒がしっかり感じられ、噛むほどに甘みが広がります。

- 絶妙な半つぶあん:こしあんの滑らかさと小豆の皮の食感。このバランスが最高。

松崎産の葉は柔らかく、筋も全く気になりません。「甘い・しょっぱい・香る」の三位一体。抹茶の心地よい苦味とも相性抜群で、あっという間に完食してしまいました。

これ、お土産にしたら絶対喜ばれます。でも保存料も使っていない本格派なので日持ちはあまりしません…それが良いところなんですけどね。
弾丸ゆえの「心残り」と、完走の達成感
実は松崎町内には、他にも桜葉餅の名店がいくつかあります。
ここ桜味堂さんのような関西風の「道明寺」だけでなく、関東風の「長命寺」を出すお店もあるのですが、どちらも2枚の葉で贅沢に挟むのが松崎流。
お店によってあんこの練り具合や、葉っぱとのバランスが違うと聞くと、あぁ、食べ比べしたかったなぁ……!!と、食いしん坊の血が騒ぎます。
しかし、時計を見るとバスの時間まであと6分。
お店からバス停までは徒歩5分。……はい、全力で歩きました。走りはしません(笑)。
なんとか「松崎中学校前」バス停に滑り込みセーフ!

ふと見上げると、バス停の周りには立派な桜並木が続いていました。

今はまだ寒々しい「枝」の状態ですが、あと一ヶ月もすれば、ここはきっと言葉を失うほどの桜色に包まれるはず。
桜餅の香りに包まれながら、一足先に春の気配を想像して、松崎町90分の弾丸観光、無事やり遂げました!
……と言いつつ、実際は98分でした (笑)。
【今回の松崎弾丸ルート】
・09:35 松崎バス停着
・中瀬邸(時計塔)
・なまこ壁通り
・伊豆文邸
・伊豆の長八美術館
・桜味堂(桜葉餅タイム)
・11:13 松崎中学校前バス停発
あと30分あったら桜餅をもう1軒ハシゴできたかもしれませんが、この密度で回れたのは奇跡!
駆け足で巡った松崎町。実はここ、「日本で最も美しい村連合」にも加盟している町なんです。
なまこ壁の路地裏、職人の魂が宿る漆喰芸術、そして産地ならではの桜葉餅——どれもが確かに「日本が誇るべき美しさ」でした。
お腹も心も満たされ、大・満・足!
松崎町を歩いてきた締めくくりに、松崎生まれの桜葉を味わう——これ以上ないフィナーレでした。
松崎を味わい尽くしたら、次は海へ。
バスに揺られて向かうのは、西伊豆屈指の絶景エリア——
堂ヶ島。
次回、景色とアジフライにやられます。
つづく↓