何回かに渡って書き綴って参りました「日本秘湯を守る会 福田家 宿泊記」。
最後に、静岡県・伊豆湯ヶ野温泉の名宿「福田家」の魅力をぎゅっと凝縮してまとめます。

明治12年創業、川端康成が名作『伊豆の踊子』を執筆したことでも知られるこの宿は、文学の香り漂う日本屈指の歴史宿。時を止めたような木造建築の中で、伊豆の豊かな山海の幸を堪能し、川のせせらぎに包まれる時間は、日常を忘れさせてくれる至福のひとときです。
🛏️ 客室の魅力:物語が生まれた場所、映画の舞台

福田家には、文学ファンならずとも胸が熱くなる歴史的な客室が揃っています。今回宿泊したのは、映画『伊豆の踊子』の撮影にも使われた「踊子の七」。二間続きの広々とした空間に、職人技が光る大正ロマンな建具が映える、まさに「異空間」な一室でした。
| 客室タイプ | 特徴・エピソード |
|---|---|
| 踊子の七(宿泊した部屋) | 吉永小百合、山口百恵も立った映画の撮影舞台。一つひとつ柄が異なる「明り取りの襖」も見事。 |
| 踊子の一 | 伊豆の踊子の舞台となった部屋。川端康成が実際に泊まり、筆を走らせた聖地。 |
| 思い出 | 川端康成が自ら命名したお部屋。他にも歴史を刻んだ客室が大切に守られている。 |
| 設備・快適性 | 歴史を繋ぐ一方で、WiFi・ウォシュレット・エアコン完備。コタツでの「おこもり」も最高。 |
♨️ 温泉の魅力:100年前の情景を辿る「榧の湯」

福田家の代名詞といえば、総榧(かや)造りの歴史ある大浴場。源泉かけ流しの柔らかな湯に浸かりながら、かつて文豪たちが眺めた景色を追体験できます。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 泉質 | カルシウム・ナトリウムー硫酸塩温泉。無色透明で、肌にスッと馴染む名湯。 |
| メイン風呂 | 明治から続く「榧(かや)の湯」。100年以上前から変わらないタイルや高い天井が美しい歴史的空間。 |
| 貸切システム | 「榧の湯」も時間帯によって貸切利用が可能。名湯を自分だけの空間で独占できる贅沢なひとときを。 |
| その他 | 榧風呂のほかに、趣の異なる「岩風呂」や「露天風呂」もあり。 |
【私の体験談】
『伊豆の踊子』では、対岸の共同浴場から踊子がこの「榧の湯」に向かって手を振る場面が描かれています。そんな名シーンに思いを馳せながら、貸切でゆっくりと浸かる時間は最高のリラックスになりました。
🍚 食事の魅力:個室でじっくり味わう伊豆の美食

食事は夕・朝ともに個室にて。自分のペースで楽しめる「個室食」が一人旅には最高に贅沢です。
| 食事 | 詳細 |
|---|---|
| 夕食 | 脂ののった金目鯛の煮付け、絶品の猪鍋、カサゴの唐揚げ。〆は本場・河津のわさび丼。 |
| 朝食 | 伊豆の朝の主役・アジの干物やナスの味噌焼き。おひつのご飯が進む、体に優しい和朝食。 |
| おもてなし | 「伊豆の踊子」の一節が記されたコースターなど、文学宿ならではの細やかな演出。 |
🚌 アクセスと至福の滞在
アクセス情報
滞在の感想
- 一歩足を踏み入れれば、そこは別世界。廊下の軋みさえも愛おしくなる、本物の歴史。
- 「放っておいてくれる心地よさ」があり、一人旅でも気兼ねなく物語の世界に没入できる。
- 川端康成の資料室など、館内そのものが博物館。チェックアウトまで時間が足りないほどの見どころ!
「踊子の宿 福田家」は、伊豆の豊かな自然と、明治から続く歴史を肌で感じられる特別な宿です。川の音を聴き、美味しい金目鯛とわさびを味わい、文豪の息遣いを感じる。そんな贅沢な大人旅を叶えてくれます。
これからの季節、2月上旬から見頃を迎える「河津桜」の拠点としても、福田家さんはおすすめ。メイン会場の喧騒を離れ、静かな湯ヶ野温泉で物語の余韻に浸る時間は、まさに大人の花見旅にぴったりです。
心からリフレッシュしたい時、あるいは大切な物語を読み返したくなった時、ぜひ訪れてみてください。
宿泊予約や詳細は、以下からチェックできます▼
特に桜のシーズンや歴史的客室は、早めのチェックがおすすめです!
私の巡った詳しい「福田家宿泊記」はこちらからどうぞ👇