源頼家の墓や指月殿を巡り、少し背筋が伸びるような歴史の旅を終えた後は、再び温泉街の中心を流れる桂川へと戻ってきました。
川の中に湧き出る、伝説の「独鈷(とっこ)の湯」
橋の上から川を見渡すと、真っ先に目に飛び込んでくるのが「独鈷の湯」です。

川の真ん中に突き出したような不思議な佇まいは、まさに修善寺温泉のシンボル。

弘法大師が、病の父の体を川の水で洗う少年に心打たれ、「独鈷(仏具)」で川の岩を打って霊泉を湧き出させた……。そんな伝説が残る、伊豆最古の温泉です。

「現在は見学のみ」で入浴はできませんが、川のせせらぎとともに湯煙が立ち上る光景は、どこか神秘的。

ここから修善寺の長い温泉文化が始まったのかと思うと、改めてその歴史の深さを感じます。

桂川のせせらぎを聴きながら「河原湯」で足湯
独鈷の湯を眺めたあとは、すぐ近くにある足湯「河原湯」へ。

ここはかつて共同浴場だった場所を足湯として整備したそうで、誰でも気軽に温泉を楽しむことができます。

さっそく靴を脱いで、お湯に足を浸してみると……。
「あぁ、温まる……。」
坂道を歩き回って少し疲れた足に、じんわりと温泉が染み渡ります。

目の前を流れる桂川の音、時折吹き抜ける川風が本当に心地よくて、つい長居してしまいそう。

お湯はさらりとしていて、体の中からぽかぽかと解けていくような感覚です。
絶景の足湯のはずが……雨の洗礼
さらに川沿いには、もう一箇所「リバーテラス杉の湯」というお洒落な足湯スポットもあります。

川にせり出すようなテラス席になっていて、晴れていれば最高に気持ちいいはずなのですが……。
あいにく、この時は雨。
吹き込む雨を避けながら浸かるには、ちょっと……いや、かなり無理め(笑)。

「ここ、絶対景色いいのにね」と心の中でリベンジを誓いながら、テラスを後にしました。旅に雨はつきものですが、こういう「お預け」もまた、次の旅への楽しみになりますね。
体力が回復したら、今度は小腹が……
独鈷の湯を眺め、屋根のある河原湯で足を温める。これぞ修善寺散策の王道とも言える過ごし方ですが、実際にこうやって土地の温泉に直接触れてみると、あらためて「温泉地に来たんだなぁ」という実感がじわじわ湧いてきて嬉しくなります。
さて、足湯のおかげですっかり足取りが軽くなったのですが、今度は別の問題が。しっかり歩いて、いい湯に浸かって、代謝が良くなったせいでしょうか……なんだか無性に小腹が空いてきました。
「よし、次は甘いものだ」ということで、温泉街の情緒にぴったりな和カフェへと足を向けることにします。修善寺の午後のひととき、美味しいお楽しみの始まりです。
つづく↓