いよいよ、チェックアウトの朝。

荷物をまとめ、忘れ物がないか最後にもう一度お部屋をぐるりと見渡します。そこでお別れに、滞在中ずっと気になっていた「彼」を確認。
最後に目が合った、レトロな「ステップダン」
お部屋の窓際の隅っこに置かれた、避難ロープの「ステップダン」。

この、なんともいえない味のあるレトロな説明図が、ずっと気になって仕方がありませんでした。描かれているイラストの絶妙な古さと、それを見つめながらふと思うこと。
「もし今ここで使うことになったら、運動神経の悪い私でもちゃんと降りられるんだろうか……?」(笑)。
結局、これを使うような事態にならなくて本当に良かった!と安堵しつつも、そんな小さな設備にまで歴史と愛着を感じてしまう、不思議な魅力がこの部屋にはありました。100年以上続く宿の、静かな守り神だったのかもしれませんね。
受付での嬉しいサプライズ
部屋をあとにし、チェックアウトのために受付へ。

ふと横を見ると、『日本秘湯を守る会』のガイドブックが山積みになっていました。昨年秋に出たばかりの最新版です。お部屋にも置いてあったのですが、温泉三昧で結局じっくり読む暇がなかったので、今後の旅の予習も兼ねて、自分へのお土産に一冊購入しました。

すると、年末年始の宿泊特典なのか、なんと『日本秘湯を守る会』のオリジナルカレンダーまでいただいてしまいました!

わーい!これは嬉しい。家でも秘湯気分を忘れずに過ごせそうです。
100年前から変わらない、丸い玄関
玄関へ向かうと、すでに靴が用意されていました。こうしたさりげないおもてなしが、最後まで心に染みます。

改めて眺めると、この福田家さんの丸いフォルムの玄関、本当にかわいらしくて素敵ですよね。100数年前、川端康成が初めてこの門をくぐった時も、今と同じような景色だったのかもしれません。

『伊豆の踊子』発表からちょうど100年という節目の年に、この歴史の息遣いを感じる宿に泊まれて、本当によかった。お世話になりました!
共同浴場を横目に、いざ「天城越え」へ

宿を出て橋を渡ります。

宿の方に「左側からの方がバス停に近いですよ」と教えていただいた通り、共同浴場の前を通って進むと、ものの2分でバス停に到着。

確かに、昨日のルートより断然近い!
さて、今日はここからバスに乗って「天城越え」に挑みます。踊り子一行とは真逆のルートになりますが(笑)、旅はまだまだ続きます。
次回は、「わさびの里」での途中下車編をお届けします。わさびソフト、食べるぞー!
つづく↓