福田家さんの朝食は8時から。
5分前に内線で「準備ができました」と呼び出しをいただき、夕食と同じ1階の広い個室「せせらぎ」へと向かいます。

朝の「せせらぎ」は、夜とはまた違った趣。

障子がすべて開け放たれています。窓の外に広がる景色により、夜よりもさらに広く感じられました。
テキパキと、でも心地よく
席に着くと、係の方がテキパキと温かいご飯をよそい、お茶を淹れてくださいます。ひと通り整うと、「あとはごゆっくりどうぞ」と、絶妙な距離感で下がっていかれる……。この「放っておいてくれる心地よさ」も、福田家さんの魅力ですね。
伊豆の朝を彩る、種類豊富な献立

お膳の上には、目にも楽しいお料理が並びます。
まずは目を引くこちら。

温泉卵にかまぼこ、わさび漬け、きゃらぶき……。真ん中にある、柚子風味の甘いゼリーのような一品が、正体は分からないけれど甘く美味しい。
他にも、ご飯が進むおかずが勢揃いです。
- アジの干物: 脂がのっていて、まさに伊豆の朝の主役。

- ハムサラダ: ドレッシングのかけ方がオシャレで美味しい。

- ナスの味噌焼き: 甘めの味噌が絶品で、これだけでご飯一膳いけそう。

- お豆腐: 茶碗蒸しのような器に入ったお豆腐。朝の胃に優しく染み渡ります。

- まいたけとさつま揚げの煮物: 甘辛い味付けがホッとする美味しさ。

そして、焼き海苔。

伊豆の名産を描いた可愛い柄が入っていて、わさび柄が主張しているので、わさび味?と思いきや、中身は味付けではない普通の海苔でした。香りが良くてご飯にぴったりでした。

可愛い柄のおひつからご飯をおかわりし、青菜のお味噌汁と一緒にお腹いっぱいいただきました。

食事中も続く、100年前の「検証」

ふと外に目を向けると、この「せせらぎ」の窓からは、対岸の共同浴場が驚くほどよく見えます。

2階の客室からよりも、視線が低い分だけはっきりと捉えられるようです。
「……ということは?」
ここから左手の方角にあれだけ近く見えるなら、同じく低層階でもう少し左の方にある「榧風呂」からなら、さらに距離が近かったはず。物語の中で踊り子が手を振っていた距離感、今度こそ正解に近づいた気がします!
……なんて、朝からまたそんなことばかり考えつつも、結局のところは何も分からず(笑)。でも当時の情景を想像するのは楽しいですね。
大満足の朝ごはん、ご馳走様でした!
チェックアウトまであと少し。次回は、歴史がぎゅっと詰まった館内散策編をお届けします。
つづく↓