大滝の圧倒的なパワーを浴び、スタンプラリーも完走。あとはバスに乗って、今夜の宿「福田家」へ向かうだけ……。のはずでした。
実は私、「宿を最大限に楽しむために、チェックイン開始時間に一番乗りしたい」タイプ。歴史ある老舗旅館ならなおさら、一刻も早くあの空間に身を投じ、その空気をじっくり味わいたい……いつもそう思っています。
しかし滝を楽しみすぎて、ふと時計を見ると、すでにチェックイン開始時間は過ぎようとしています。本来ならここで脇目も振らずバス停へ向かうべき。……ですが、「大滝入口」のすぐ隣で、私の足を止める強力な磁場が発生していました。

「せっかくここまで来たんだから、五郎さんのいちご、食べないわけにはいかない……!」
チェックインが遅くなる焦りと、いちごへの食欲。激しい葛藤の末に(一瞬で)食欲が勝利し、私は「七滝茶屋」の暖簾をくぐっていました。

井之頭五郎も愛した、いちご尽くしの聖地
ここは、あの人気ドラマ『孤独のグルメ』に登場したお店!五郎さんが美味しそうにいちごを頬張っていたあの光景が脳内に鮮明に蘇ります。
農家のルーツが生んだ、圧倒的「いちご力」
迷わず注文したのは、井之頭五郎さんも食べていた看板メニュー「クラッシュドストロベリー」。そして、さらに「いちご生ジュース」もオーダーしました。

一口食べて驚いたのが、その濃さ。実はこのお店、オーナーさんのご実家がイチゴ農家だったそうで、そのルーツがあるからこそ、いちごの美味しさを最大限に引き出すメニューが生まれたのだとか。
クラッシュドストロベリーは、凍らせた完熟いちごを贅沢に削った一品。氷を使わず「いちごそのもの」を削っているので、最後まで味が薄まらず、いちごの酸味といちごソースの甘酸っぱさ、アイスの甘さが最高にマッチします。ガラスの器も、目にも涼やかです。

さらに驚いたのが生ジュース。お店の方から「酸っぱかったら甘みを足してくださいね」と言われましたが、とんでもない! そのままでも驚くほど甘くて、感じる酸味も、めちゃくちゃ美味しい。あまりのフレッシュさに、気づけば一気飲みしていました(笑)。
「去七難来七福」ついに真のコンプリート!
お会計の際、レジでスタンプラリーの台紙を差し出します。実は河津七滝のスタンプラリー、7つの滝を巡っただけでは終わりません。
ここ七滝茶屋さんなどで、最後に『去七難来七福(きょしちなんらいしちふく)』のスタンプを押してもらえるんです。「七つの難が去り、七つの福がやって来る」。この最後の一押しをいただいて、ついに、本当の意味でのコンプリートです! やったー!

28分遅れのバスと、運転手さんの裏話

バスの時間に合わせて「超ダッシュ」で完食し、急いで「大滝入口」バス停へ向かいましたが……なんと、バスはまさかの28分遅れ。
「あんなに焦って食べたのに……!」と思わず苦笑い。最近はスマホで運行状況が確認できるので、先に見ておけば心にゆとりが持てたかもしれません。現代の便利さを改めて痛感しました。
ちなみにバス停からは河津七滝ループ橋が見えるので見ながらバスを待ちました。
ようやくやってきたバスに乗り込むと、乗客は私ひとり。運転手さんが「遅れてすみませんねぇ」と、気さくにたくさん話しかけてくれました。
聞けば、この辺りの道で工事をやっていて、その影響で遅れているのだとか。「今は工事をやる人がいなくてねぇ、中国の人が帰っちゃって人が足りないんだよ」なんて、運転手さんならではの切実な裏話まで。そんな世間話に耳を傾けるのも、ひとり旅の醍醐味です。
3時間半の河津七滝満喫コース、終了!
結局、12時10分の到着から、15時41分(の予定)のバスまで、約3時間半。 1時間コースなんて信じなくて正解でした。滝も、ランチも、スタンプラリーも、そしてこの茶屋でのいちごも。すべてが濃密で、最高の滞在になりました。
さて、バスはいよいよ湯ヶ野温泉へ。次はいよいよ、待ちに待った今夜の宿、明治創業の老舗旅館「福田家」へチェックインします。川端康成が愛したあの空間、期待が高まります!
次回、川端康成ゆかりの宿「福田家」滞在記!
つづく↓