
秋田県の秘湯「乳頭温泉郷」。ブナの森に囲まれた七つの温泉宿を、徒歩と湯めぐり号を使って1泊2日で全制覇してきました!
鶴の湯に宿泊しながら、休暇村・妙乃湯・大釜温泉・蟹場温泉・孫六温泉・黒湯温泉をめぐるモデルコースで、車なし・公共交通での旅を紹介します。
今回はその【前編】。初日に巡った4湯+鶴の湯のようすを詳しくレポート!
※湯めぐり帖の使い方や、より詳しいスケジュールは前回記事をご覧ください▼
▶ 秋田ひとり温泉旅【玉川温泉・鶴の湯】(全36記事まとめ)を読む
1. 休暇村乳頭温泉郷:近代的な設備で快適な温泉体験
2. 妙乃湯:和モダンな空間で女性に優しい湯めぐり
3. 大釜温泉:廃校舎を活かしたユニークな湯処
4. 蟹場温泉:秋田杉の香りに包まれる、癒しの木風呂と静かな女性専用露天風呂
5. 鶴の湯温泉:秘湯中の秘湯で歴史に浸る乳白色の湯
ではでは11:25、休暇村前バス停で降りて、休暇村から乳頭温泉の湯めぐりスタート!!
1. 休暇村乳頭温泉郷:近代的な設備で快適な温泉体験!

休暇村乳頭温泉郷
- 日帰り入浴情報
- 時間: 11:00~15:00(湯めぐり帖ご利用の方は~17:00)
- 料金: 800円
- 定休日: なし
休暇村はバス停から目と鼻の先の好立地。受付でまずは湯めぐり帖を購入します!

湯めぐり帖は2,500円で7軒の温泉にそれぞれ1回ずつ入浴が可能なフリーパスです。これさえあれば7軒をめぐる周遊バス「湯めぐり号」も乗り放題。乳頭温泉郷の宿泊者限定で各宿の受付にて購入ができます。
宿泊先と違う宿でも購入可能。今回私は鶴の湯に宿泊ですが、休暇村でも購入できました!鶴の湯は電話予約だったので宿泊を証明できるものはありませんでしたが、受付の方が鶴の湯に電話してくださってスムーズに購入ができました。購入は現金のみでした! 休暇村は受付の方の感じも良くて好感触!ってこの後行ったすべての宿の方、感じが良かったです。秋田の人って良い人が多いのかも。

休暇村の温泉は脱衣所も含めてとても綺麗で、いたって普通の近代的な温泉宿という印象。この良い意味での普通さが家族連れや快適性を重視する方には人気がありそうです。
脱衣所の荷物入れはかごではなく鍵付きのロッカー(無料)タイプなので、日帰りの私も安心して快適に使えました。
浴場は内湯に2種類の源泉掛け流し天然温泉があります。露天風呂は「田沢湖高原の湯」で白濁していて、まさに「乳頭温泉に来たぞー!」と実感できる色合いです。ブナの森に囲まれて心地いい!露天風呂は独泉でした~!
- 泉質と効能
湯温は露天・内湯ともに適温でした。特に内湯の「乳頭の湯」は茶褐色で少しぬるめなので、長く浸かっていられるのが嬉しいポイント。身体の芯からじんわりと温まる、湯冷めしにくいお湯で、湯上がりはしっとりとした肌触りになりました。露天の「田沢湖高原の湯」は白濁湯特有の硫黄の香りが心地よく、肌にやさしくすべすべとした感触が印象的です。男女ともに浴槽は同じ造りで、混浴はありません。

休暇村は食事処もあるので、ランチをとるのもお勧め!!
2. 妙乃湯:和モダンな空間で女性に優しい湯めぐり

続いて、休暇村から徒歩5分くらい舗装された歩きやすい道を進み、妙乃湯温泉に到着。

- 日帰り入浴情報
- 時間: 10:30~14:00
- 料金: 大人1,000円、子供500円
- 定休日: 火曜日(祝日の場合は変更あり)
入る前から建物がオシャレで「和モダン」な雰囲気を感じます。
靴は受付前で脱いでビニール袋に入れて自分で持つ感じ。ブーツとかで来ちゃったら大変そうなので、旅行の際は持ち歩きしやすい靴がおすすめです。
貴重品用の小さいロッカーが脱衣所前の通路にあり、助かります。

妙乃湯は清潔感があり特に女性に人気の高い宿と言われているのも納得。

男女別の内湯は時間と日によって男女が変わるとの噂?泊まってみないと全部は楽しめないんだろうな。今日は手前が女湯でした。浴室は暗めの木造りで、湯けむりに包まれ良い雰囲気。
- 泉質と効能
内湯の「銀の湯」は無色透明ながらも肌に触れると気持ちとろっとしていて、しっとりとした湯上り感が特徴です。まるで化粧水に浸かっているかのような、なめらかな肌触りでした。一方、「金の湯」は茶褐色の半露天の寝湯で、鉄分による独特の香りがします。
川沿いの絶景を楽しめる混浴露天風呂もありますが今回は入りませんでした。でもこちらはバスタオルを巻いての入浴も許可されているため、混浴に抵抗がある方も安心して利用できます。私のいた時間も、バスタオル巻の女性が何人も混浴の方に向かっていたので混浴難易度はどうやら低そう。泊まれば女性専用時間の設定があるそうです。あと貸切風呂は日帰りでも利用可能だそうです(3,300円/1時間)。短い入浴だったのにお風呂から上がっても温まって汗が止まらない。特に湯上がりのぽかぽか感が持続するので、冷え性の方や湯冷めしやすい方にはたまらない温泉だと思います。
妙乃湯ではランチもしました(14時LO)

渓流を眺めながら食事ができます!

今回は冷たい稲庭うどんセットをいただきましたが、細麺ながらもコシがあり、つるりとした喉越しが最高でした。

温泉で火照った身体にひんやりとしたうどんが染み渡り、至福のひととき。
うどんは八代目佐藤養助のものなんだそうです。
せっかくなのでラ・フランスジュースなんてシャレオツなものもいただきました!

甘みと酸味のバランスが良く、リフレッシュできました。美味しかったー!
3. 大釜温泉:廃校舎を活かしたユニークな湯処
お次は、妙乃湯からはすぐ見える、徒歩2分くらいのこちら。楽々到着です。

- 日帰り入浴情報
- 時間: 9:00~16:00
- 料金: 700円
- 定休日: 木曜日
廃校舎を移築・利用した宿です。宿の入口には無料の足湯もあります。

素朴な外観で勝手にボロいもとい趣がある感じなのかなぁって思っていたのに(失礼)、清潔感があって結構綺麗!

入口にお金の戻らないロッカーあり。受付でチーンと鳴らすと受付の方が出てきてくれます。
玄関で靴を脱いで靴は靴箱へ。
- 泉質と効能

露天風呂も内湯も茶濁色で、湯の色は季節や天候によって若干変わるようですが(この日は露天の方が色は濃いめ)、湯底には天然の泥状成分が溜まっていました。湯は少しとろみを感じる独特の肌触りで、この成分を泥パックのように手足にぬりぬりすると、肌がしっとりする感触が気持ちいいです。独特の湯触りが印象的で、湯上がりはさっぱりとしました。

内湯は男女別にするために同じ湯船を真ん中で仕切っている感じなのかな。混浴はなし。湯温はやや高めですが、長く浸かっていられる心地よさでした。身体がポカポカ温まるのを感じます。
大釜温泉は誰もおらずずっと独泉でした!!ブナの木々に囲まれ気持ちいい。
4. 蟹場温泉:秋田杉の香りに包まれる、癒しの木風呂と静かな女性専用露天風呂
続いて、大釜温泉から徒歩3分くらいのこちら。こちらも歩きやすい道です。

- 日帰り入浴情報
- 時間: 9:00~15:30
- 料金: 800円
- 定休日: 水曜日
昔、近くの沢に蟹が多く住むことから名づけられたそうです。ロッカーもあり。内風呂は男女別の岩風呂と木風呂。露天風呂は女性専用と、今回は行かなかったけど本館から約50m歩いた森の中に混浴露天風呂があるそうです。この混浴は湯が透明でタオル巻き入浴が禁止なので女性のハードルは高め。混浴以外にも色々あるから混浴に行かなくても満足です(強がり)。泊まれば女性専用時間があるようです。でも本当に色んなお風呂があって、、湯めぐり号の時間を考えると20分しかない!!ダッシュで巡ります。

- 泉質と効能

まずは木風呂へ。外の緑が湯に反射して綺麗。秋田杉の木の香りと雰囲気が最高です!そして独泉。
湯温は適温で、透明ながらも肌あたりが柔らかく、身体の疲れがすーっと溶けていくような感覚。硫黄の匂いもきつくなく、非常に心地よい湯でした。湯上がりはさっぱりとしつつも、肌はしっとりする印象です。いつまでも浸かっていたくなるお湯でした。

岩風呂も適温。岩風呂の奥にあるヒバの寝湯だけ激熱。寝る際は先に湯温の確認を!

女性専用露天風呂は木の浴槽で緑に囲まれ、適温。こちらも透明でクセがなく、肌がツルツルになるような感触で、本当にずっと入っていたいそんな感じ。内湯同様、ほのかな硫黄の香りが漂い、森林浴と温泉を同時に楽しめました。でも時間が無い!
うわぁあ湯めぐり号の時間まであと2分。

売店で蟹場の可愛い蟹柄のタオルとか買いたかったなぁなどと思いながら、バス停まで競歩。
間に合った!!汗だく…(温泉の効果かただの運動後の汗かは不明笑)。

ちなみに押してもらった湯めぐり帖のスタンプもカニで可愛かった!
5. 鶴の湯温泉:秘湯中の秘湯で歴史に浸る乳白色の湯
ではでは13:50蟹場温泉発の湯めぐり号に乗って今夜の宿の鶴の湯へ!

- 日帰り入浴情報
- 時間: 10:00~15:00(混雑時は14:00で受付終了の場合あり)
- 料金: 大人700円、子供300円
- 定休日: 月曜日は混浴露天風呂のみ定休。内湯は入れます。
秘湯中の秘湯として名高い鶴の湯温泉。茅葺き屋根の建物が印象的で、訪れる人々に非日常的な趣を与えてくれます。日帰り入浴は10時から15時まで可能。
ランチも出来ます。

2号館に貴重品ロッカーあり。

夕食前に早速自慢の乳白色の湯へ。

歴史を感じる内湯も、開放的な混浴露天風呂も、まさに「秘湯」という名に相応しい雰囲気。混浴露天風呂はバスタオルなどは不可。乳白色なので入ってしまえば大丈夫ですが、入るまで1秒くらい見えてしまうと思うので混んでいる時は難しいかも。宿泊すれば空いている時も多いので余裕で入れました。
- 泉質と効能

お湯はとろみのある乳白色で、湯に浸かった瞬間に肌を優しく包み込んでくれるような感触。硫黄の香りが漂い、まさに「温泉に来た」という実感が湧きます。湯上がりは肌がしっとりとし、身体の芯から温まる持続性の高いお湯でした。宿泊者専用の内湯もあります(鶴の湯での詳しい宿泊体験は、次々回の記事でじっくりお伝えします!)
ということで、1日目の湯めぐりは、休暇村、妙乃湯、大釜温泉、蟹場温泉、そして宿泊先の鶴の湯と、計5湯を巡ることができました!
お昼込みで慌ただしくの3時間。鶴の湯以外の4つの宿は徒歩でも本当に近くて移動も楽々でした。鶴の湯へも湯めぐり号を使えば移動はスムーズです。鶴の湯への湯めぐり号の時間だけしっかり確認しておくことが大切です。
つづく↓
※本記事の情報は2025年6月滞在時のものです。料金や時間、定休日などは変更される場合がありますので、ご訪問の際は必ず各施設へ直接ご確認いただくか、公式サイトで最新情報をご確認ください!